ショートケーキ

□プロローグ
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これは昔母から聞いた事でした











「いーい?あや
 貴方はね、人間と吸血鬼の間に生まれた子供なの」






『おかぁさんは吸血鬼なの……?』







「そうよぉ〜、でも 物語りに出てくるわる〜い吸血鬼とかではないの
 ごく普通にみんな暮らしてるわ……
 吸血鬼の一族、と言っても もう少ないんだけれど お母さんはその一族の1人なのよ」







『吸血鬼って人の血を吸う人でしょ…?あや本で見てことあるよ』






「えぇ、簡単に言えばそうなるわね 
 おかぁさんはね、この星の人……あなたのお父さんを愛したの」





『お父さんは人間なの?』







「そうよ?」

『……じゃああやは〜?」










「そうねぇ… 半分半分かしら」

『半分こ……?』









「人間の血と吸血鬼の血が半分半分ってこと」


『うぅ〜… よくわかんない〜』







「ふふっ…そうね♪でもこれだけは覚えておいてちょうだい?」

『なぁにぃ〜?』







「……お母さんは吸血鬼の一族の末裔みたいなものだけど、
 貴方は違うは、さっきも言ったみたいに…お父さんの血とお母さんの血が半分半分なの
 





 だからね、貴方は血を飲んで生きなくてもいい」







『血……?こわいから…飲みたくないよあや……』





「それならそれでいいの……でもね、もし一度血を舐めたりしたら
 あなたは一生【その人】の血を飲まなきゃ生きていけなくなってしまうの」








『一回目の人ってこと…?』


「ええ、そうよ……生涯この人としか生きられない、って思った人ならいいわよ?」


『ふぅ〜〜ん…』


「ふふっ……あやにはまだ早かったかしらね」


『むずかしぃやぁ〜〜…』





ガラガラ……



「かえったぞお〜!」

『あ、お父さんだ!!おかえりなさ〜い!!』

「あら、はやいのね おかえりなさい」












そんな昔の話。




 



私は覚えていなかったけれど、




自分は吸血鬼の血を持っていることだけ忘れたりしなかったんです。










そんな私が一人の銀髪の侍に恋をしました。

ちょっぴり切なく、甘い甘い恋の物語です















 
 

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