赤の日記
□レディと遊ぼ?
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「うわ、キモち悪い」
「何...だと..」
腕を引っ込めて口をつけられた部分を執拗に服で拭き始める。
手袋してるじゃねーか!!と突っ込みを入れてやりたかったが我慢だ我慢。
餓鬼相手にキレたら自分まで同レベルになってしまう。
引っ込めた腕を再び掴んで今度は引き寄せ無理矢理に勢いで立ち上がらせる。
「いっ...!!」
やはり足が痛いようだ。
小さく声を漏らして、バランスを崩しながら何の躊躇いも無く俺の胸に身を預けてきた。
「挫いたのカ?」
「...お花に見とれて居たらぶつかっちゃって..」
「...よく耐えたな。」
何かを悔しそうに堪えている顔。
悪事を働く事を本職にしている彼女等がランドでのうのうと遊んでいる客にぶつかって、自分が怪我をしたにも関わらず相手に何もし返さないとは中々凄い話だ。それとこれとを結びあわせて下を向くレディの頭を撫でてやり素直に認める。
それでも顔を上げないものだから、胃を決して姫抱きをして歩き始めた。