□過去と未来を繋ぐケーキ
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あり得ない事が起きた。
恋人のエルヴィンの元に訪れる最中に、他の兵士に食ってかかる
少年を見つけた。

よく聞くと俺はエルヴィン・スミスだと言っていたのだ。

「だから、俺の名前はエルヴィン・スミスだって言ってんだろ!ていうか、ここ何処なんだよ‼」
「お前は馬鹿なのか?ここは調査兵団本部だぞ?頭大丈夫か⁇それに、エルヴィン・スミス団長の名前を語ってる自体おかしいんだよ‼」

彼をよく見ると確かにエルヴィンさんに似ていた。
私はすかさず、その少年の元に向かった。

「あー!見つけた♪何処にいたの?探したんですから…さっ、行きますよ!」
「何処に連れて…」

私は合わせるようにと、目で合図を送った。彼はすごすごと私に合わせてくれた。

兵士達に彼は団長に憧れている私の従兄弟だと言い、その場を後にした。

廊下を歩きながら彼は話しかけた。

「あの、さっきはありがとうございました。それにしても、ここは何処ですか?此処が調査兵団なわけないじゃないですか。」
「…貴方、名前と何期生ですか?」

彼は慌てて、敬礼し、挨拶した。

「はい!第84期卒業エルヴィン・スミスです!志望は調査兵団に入ることです‼」
「え?84期生?104期生じゃなくて?」
「…?何言ってるんですか?」

あぁやっぱり…

「えっと…スミス君は何処から此処に来たんですか?」
「最初部屋にいて、食事をとりに…」
「その時、何か起こらなかった?」
「出る前に、眩暈がして、倒れかけたんですけど…それが何か?」

「トリップして来てる…」
静かに出た結論だった。

仕方ないので、彼を彼に会わせよう。うん、そうしよう。

そう思い、私は彼を連れて団長室に向かった。



コンコン

控え目なノックが響く。
「入れ。」

「失礼します。エルヴィンさん。」
「だから、俺がエルヴィンだって…」

目の前にいる光景が信じられなかった。
まだ、16歳だった自分が目の前にいるのだから。

「##nane1##…これは一体…」
「私にも何が何だか…彼は多分過去の貴方です。なんらかの形でトリップして来てるんですよ。」

もう一人の彼はよく状況が掴めなかった。

一通り理由を話、私はついでにと思い、誕生日をやった。

「エルヴィンさん達、今日誕生日ですよね?なんならお祝いしましょうよ♪さっ、スミス君座ってください!エルヴィンさんも‼」

二人を座らせてケーキを置く。
バースデイの歌を軽く歌いケーキを切り分けて食べた。

手作りのケーキはそれなりに美味しいものだった。
「うん、美味しいな。ありがとう。神楽最高の誕生日だよ。」
「こちらこそ、貴方に会えたことに感謝します♪もちろん、スミス君も。」
「あ、いえ、ケーキ美味いです。訓練兵団ではこんな美味しいの食べれませんから…良かったです。
ありがとうございました。」

律儀に挨拶してくれる彼は本当に過去の彼なんだなと感じ思わず笑ってしまった。

しかし、時間は刻々とすぎ、彼にも別れの時間がやってきた。

「もう、帰りなんですね…なんだか淋しいです。」
「大丈夫ですよ。未来でまた会えます。だから、死なないでください。…待ってますから。」

別れ際に神楽は彼の頬にキスを落とした。そして、ポケットに金平糖を忍ばせた。

「っ〜///あ、ありがとう…ございました…」

顔を紅くしながら帰って行った彼。

「まさか、過去の私に会えるとはな。ビックリだった。」
「えぇ可愛いエルヴィンさんが見れて良かったです♪」
「恥ずかしいな…まぁとにかく。
もちろん俺には唇にくれるよな?」
昔に戻って口調を変えたエルヴィン。

神楽が優しく口づけをする。腰に手が周り優しいキスを啄ばんでいく。

離れた時に
「エルヴィン・スミスさん、お誕生日おめでとうございます。こころから敬愛を込めて祝福します。」


その頃、帰ったエルヴィンは
ポケットに入った金平糖を食べ、
また、彼女に会いたい…
そう思いながら、ねむりにつきました。

過去の彼と未来の彼が、
一緒に誕生日を祝うなんて素敵だなと、思う神楽は愛しい彼の胸に抱かれ、目を瞑った。



10/14 エルヴィン団長‼
お誕生日おめでとうございます♡(ヽ'ω`)☆゚'・:*☆ふわぁーい

永遠に愛してますよ*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

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