Ib~ようこそゲルテナ展へ~

□悪夢の始まり
1ページ/1ページ

「変な絵ね」

アタシはギャリー。こんなしゃべり方だけど、一応男よ。

今ゲルテナ展にきているのだけど、正直よくわからないものばかり。

「よくこんなの思いつくわね」
「吊るされた男」という絵を見て思わず口に出てしまった。

男が足をロープで縛られ、吊るされているだけの絵なのだけれど、つい見てしまう。

どれくらい見ていたのかしら。

「さて、そろそろ帰ろうかしら」

そう思ったアタシは、周りを見て驚いた。誰もいないのだ...

「どういうことなの?」

アタシは不思議に思い少し戸惑ったけれど、受付近くのドアまで戻った。

「ここの人もいなくなってるわね。まあ、いいわ。帰りましょう...ん?」

ドアを開けようとしたのだけれど、ドアに鍵がかかっていて開かない。

「どうしてよ!」
アタシは少しパニックになってしまったが、深呼吸をし落ち着くことにした。

「困ったわね」
そうつぶやいたアタシは、不意に周りを見渡して1本の道を見つけた。

「あんなところに道なんてあったかしら...?考えていてもダメね!こうなったら進みましょう!」

そしてアタシは、これから起きる「悪夢」のような出来事へと足を踏み出した...
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ