水焔華
□零
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ー舞台は、一つの“約束”から始まる。
これは、いつかの時間、何処かの国での、誰かの物語。
現代なのか過去なのかはたまた未来なのか。
ありふれた幼い頃の約束を彼らは覚えているだろうか?
物語は自ずと約束の逆へと進んでいく。
それは偶然か、必然か。
答えは、天が知ってゐる。
天が選んだ9人のものが知ってゐる。
業を背負った、彼らの物語。
業を追えるか、朽ち果てるか。
答えは、天だけが知ってゐる。
――もしくは――と、龍の子供が笑っている。
「生まれ変われたらね」。
序章