銀恋
□喧嘩しても仲がいい奴はずっと仲がいい
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屯所の近くでタクシーに乗り込むと少しだけ乱暴に「万事屋銀ちゃんまで」と告げ名無しさんは今日の寝床までの道を急ぐのだった。
タクシーの中でケータイを開き屯所に居る近藤さんへと連絡を取る。
事情を話すと少し心配したものの了承してくれた近藤さん。
総悟とは違う大人な彼を少しだけ尊敬した。
窓の外へ意識を向け、飲屋街へと繰り出している市民を見るのは少し楽しい。
そんなことを思ってもう何分経っただろうという時にタクシーは、万事屋の前で停車する。
少し高額になってしまったタクシー代金を払い、万事屋の階段をズンズン登り終わると名無しさんは玄関を叩いた。