陽炎

□11月28日
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今日は珍しく、エネのサイレンではなくて、携帯の着信音で起きた。
「……眠いのに…誰だよ」
ディスプレイを覗き込むとそこに表示されてる名前は…
「っ………。も…もしもし…」
「あ、シンタローくんおっはよー!ってもうお昼だけどねー。寝起きの声も可愛いよ!…起きてる?」
「…起きてるわ……。で、何の用」
微かに笑い声が聞こえた。
「…声が聞きたかったのもあるんだけど、今日、アジトおいでよ。」
「っ!///……まあ……行く」
恥ずかしいことを堂々と言うな、アホ。
「ふふっじゃあ、待ってるねシンタローくん。…また後で」
「ああ」
ツー、ツー。電話を切った後、取り敢えず顔を布団にうめた。
「……寒い。やっぱ出たくない…」
「ご主人ー、またそんなこといって〜約束したんだからダメですよ?」
「…いつもはカノにぐちぐち言うくせに何なんだよ…」
「じゃあですね、こちらのフォルダを「わかった!わかったから!」…わかればいいんですよ」
そんなこんなで支度をして、家を出た。アジトについた。そこまではよかった。そう、どうしてこうなった。
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