Time Magic
□1 突然の出来事
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Sirius side
魔法薬学の授業をさぼり、外の芝生の上に1人で寝転がったいた。
ジェームズはリリーがいるから、と言って張り切って授業に出ている。
嫌がられているのに、あそこまでしつこくできるのは呆れるのを通り越して尊敬する。
そんな事を考えていると、スネイプの野郎の姿が目に入った。
いつもならジェームズと糞爆弾を投げつけてるところだが、今はやめておいた。
空に目を移すと、雲がゆっくり流れていた。
時折女たちの自分を呼ぶ黄色い声が聞こえたが全部シカトしてやった。
うっとおしくて仕方がない。
顔色一つ変えずに空を見つめていると、何か黒いものを見つけた。
それはどんどんこちらに近づいてくる。
まさか、ディメンター……?
シリウスは体を起こし、目を凝らした。
まるで死神のような黒い擦り切れたマントを身につけたソレは、まさしくディメンターだった。
杖を構える隙もなく、ディメンターはぶつかるようにしてシリウスの体を通り抜けた。
そこでシリウスの意識は途切れた。