白球を追いかけて
□第8話「予選と疑念」
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??「栞!!」
『鳴!!すいません、先に行ってて下さい。すぐに向かうので。』
貴「わかったわ。なるべく早くお願いね。」
『ありがとうございます。』
鳴「調子どうよ?」
『みんな順調に仕上がってるよ。』
まあ、投手陣にまだ不安があるけど・・・
『鳴はどうなの?』
鳴「俺だってバッチリだよ!!とは言いたいけど・・・
結局今回は2番手出場が多くなりそうなんだよねー。
先発がいいんだけどさ。」
『ふーん。』
鳴「リアクション薄いぞ!!
青道とは準決勝であたんだから途中で負けたりするなよな!!
まあ、勝つのは俺たちだけど。」
ズキッ
勝つのは俺たち、かぁ・・・
『青道が勝つから、絶対に。』
鳴「絶対負けないからな!!」
『はいはい、それじゃ、そろそろ行くね。』
鳴「おう、またな!!」
そう言って鳴は去っていった。
鳴とは敵同士なんだと再認識したけど・・・
その現実を認めたくない自分が垣間見えた気がした。
って、これから予選が始まるっていうのに・・・
気持ちを切り替えなきゃ。
鳴との再会は嬉しいはずなのに苦い出来事となったのだった。