白球を追いかけて

□第3話「新しい仲間」
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今日の練習は自主練となっている。

私は1時間ほどランニングをしていたが、一旦寮に戻って、
新しい練習メニューを練り直そうと思い、グラウンドから出たところだ。


青心寮での生活にもだいぶ慣れてきた。
野球漬けの毎日で大満足だが、鳴から長文のメールが毎日のようにくる。
返すのが正直めんどくさい。
(返さないと余計面倒なことになるので、しっかり返信はしている。)



話は変わるが・・・

今日は私が青道にやってきて1週間がたち、
そして、いよいよ新入部員が入寮してくる日である。


昨日のうちに礼さんから新入部員のデータをあらかじめもらっている。
一通り目を通したが、一人気になった、というか、目にとまった選手がいた。



御幸一也



彼の名前があったことに非常に驚いた。

まさか、青道だったとは・・・・

鳴が稲実への誘いを断られたって言ってたけど、
青道であることまでは教えてくれなかった。
今までライバル意識があった分、これから同じチームだと考えると違和感がある。


あぁ、だから鳴は教えてくれなかったのか。
シニアでも御幸の事を結構気にしていたから、
自分は違う高校なのに御幸と私は同じ高校なのが気に入らなかったんだ。
私は行かなかったけど、鳴がシニアから稲実へ誘ったメンバーに会いに行った日、
帰ったて来てから私を見て、機嫌が悪くなった理由がやっとわかった。

どれだけ子供なんだ彼奴は・・・



後で、文句のメールでも送っておこう。
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