白球を追いかけて

□第5話「早すぎる再会」
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〜5月上旬〜

現在、春大真っ只なであり今日は準々決勝となっている。

もうじき学校を出発し球場に向かうため、私はマネージャーの手伝いをしていた。

貴「よしっ、こんな感じで大丈夫かな。」

『そうですね、後はバスに運びましょう。』

梅「栞、これは1軍のバスで大丈夫かな?」

『うん。1軍の方にお願い。』

唯「スポドリは両方のバスに付けるんでしたよね?」

貴「そうよ。両方にお願い。スタンドにも必要だからね。」

唯「了解です!!」

貴子「栞もわざわざありごとね。」

『いえいえ、これぐらいいつでも手伝いますよ。』

そう言って、マネージャー陣とバスに向かった。



お気づきでしょうか、皆さん。
マネージャーが二人増えました。

4月中の仮入部期間にマネージャー希望がわんさか来た。
貴子さん曰く、野球部員とお近づきになることを目的にしている生徒がほとんどらしい。
今年は少し多いらしいが、去年も入部希望者は多かったらしい。
野球部自体は恋愛云々は禁止されている訳ではなので、
先輩の中には彼女がいる人もいるし、過去には部員とマネージャーが付き合っていたちうこともあるようだ。
しかし、入部の動機が「部員と仲良くなりたくて」は許されていない。
付き合っていた先輩も公私混同はきちんとしていたらしい。
本当に野球が好きで、野球部の為に全力で働ける者がマネージャーに選ばれる。
監督自ら野球部に必要な人間かどうか判断するのが決まりらしい。
3年生の代にはマネージャーがいない理由はその為だ。
2年生でも貴子さんしか残らなかったみたいだ。

私としては、貴子さんの負担が少しでも減って欲しかった為、
マネージャー0なんてことにはならないように祈っていた。

そんな祈りも通じたのか、今回マネジャーにはめでたく先程の二人、
梅本幸子と夏川唯が選ばれたのでした。


二人共、一生懸命サポートしてくれるので、本当に助かっている。
貴子さんも嬉しそうだった。

これからも空いている時間があったら3人を手伝おうと密かに思っている。
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