白球を追いかけて
□第6話「突然の怪我」
2ページ/6ページ
太「朝比奈、高島さん、大変です!!」
太田部長がすごい勢いで監督室に入ってきた。
何やら相当焦っているようだけど・・・
確か太田部長は練習を見ていたはずなんだけど、何か問題でも起きたのだろうか?
礼「どうしたんですか?そんなに慌てて。」
『練習中に何かあったんですか?』
太「そ、それが・・・試合を想定したノック中にボールを送球した滝川が肩を痛めたらしく・・・」
「『!?』」
太「それも、かなり痛みがあるようで肩を押さえてうずくまっているんです。」
クリス先輩が肩を?
そんな、そんなことって・・・・
『急いでクリス先輩のところへ行きましょう!!』
礼「そうね、太田部長病院への連絡は?」
太「まだです。高島さんお願いできますか?私は車を用意してくるので。」
礼「お願いします。栞、あなたは先にグラウンドへ行ってちょうだい。」
『わかりました、失礼します!』
そう言って私はグラウンドへ全力で走った。
この大事な時期にこんなことが起きるなんて・・・
クリス先輩に一体何が起きたっていうんだ。
どれぐらい酷いん怪我なんだろうか。
走りながらも次々と浮かんでくる不安がに私は、
きっとクリス先輩は大丈夫と自分に言い聞かせて落ち着くしかなかった。