ディアラバ
□横取りされる位ならと
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力加減無しに彼女の腕を掴んだ。
『いっ?!痛いよ、カナト君……。どうしたの?』
相当、痛いんですね。
対して可愛くもない顔が、かなり歪んでますよ。
「そうだ!貴女を本物の人形にしてしまえば良いんですね……。それなら、貴女は僕だけのモノです。もっと喜んで良いんですよ?今直ぐに、僕だけの人形になれるんですから……」
『い、いや……やめて、カナト君。お願い、やめ……て……ぁ』
ザシュ!
ドサッ
「気付かれないように魂を抜くのって、意外と大変なんですよね。後は、蝋人形にすれば完成です。やっと、僕だけの存在になりますね。ふふっ」
でも、何故でしょう?
胸にぽっかりと穴が空いたような感じがします。