02/25の日記

23:08
火影誕生日☆小悪魔な彼の誘惑〜彼目線〜*
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新章大奥、火影誕生日の
ネタバレになります。
物語を購入を考えの方はスルーしてください。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



以下ネタバレ↓
















春になって間もない、暖かい昼下がり・・・
公務を終えた私は、部屋で一人、火影の誕生日の事を考えていた。


(火影と恋人になってから、初めて迎える誕生日だし)


(やっぱり、火影に喜んでもらえるものを用意したいな)


火影の事を思い浮かべ、自然と頬が緩むのを感じながら
私は窓の外を見つめる。

暖かく穏やかな日差しがとても心地よかった。


(やっぱり、誕生日だし・・・形に残るものがいいかな)


(でも・・・思い出に残るのも大事だよね)



いろいろな物を思い浮かべてみるものの・・・
普段、何を送っても喜んでくれるせいか、なかなかいい
贈り物は思い浮かばない。


(これって・・・すごく、贅沢な悩みな気がするけど)



行き詰まってしまい思わず一つため息をつくと、



火影:「難しい顔をして、どうしたの?」



iga;「っ、びっくりした・・・」




(火影、いつの間に入ってきたんだろう)


急に顔を覗き込まれ、私は息を呑む。
すると火影が困ったように笑った。



火影:「ごめんね。なんども声かけたんだけど」



iga:「ううん・・・私の方こそ、全然気づかなくて、ごめん」




火影は私の言葉に小さく首を横に振って
そのまま私の前に膝をつく。

そして、私の頬を両手で包み込むと、じっと瞳を覗き込んだ。


火影:「ねぇ、iga」

火影:「もしかしたら、公務の事、考えてたのかもしれないけど
    あんまり考え込むと、ここ・・・癖になっちゃうよ?」



火影の唇が私の額に押し当てられ、
私は初めて自分が眉を寄せていた事に気づく。

口づけに驚きながら、火影の顔を見上げると
今度は唇に口づけが落ちた。


iga:「ん・・・っ」



火影:「・・・うん、難しい顔してるigaも好きだけど・・・
    こっちのほうが好きだな」



iga:「もう・・・」



(火影には敵わないな・・・)
からかうように笑う火影に頬を染めると、火影がふと顔を隠して・・・


iga:「火影・・・どうかした?」


火影:「ううん、ただ、igaにお客さんが来たみたい」



iga:「え・・・?」



火影の言葉に私は部屋の戸の方を見つめる。


すると、火影の言葉のすぐ後に、部屋の外から声がして・・・



???「iga、入るぞ」


(この声は・・・)



iga:春日局様・・?


春日局:「・・・・」


(何の御用だろう・・・?)


私が小さく首を傾げると、春日局様は私と火影の顔を見比べる。

そして、微かに口元に笑みを浮かべた。


春日局:火影も一緒とは、都合がよかったな
    iga、貴方にはしばらく火影と一緒に街で暮らしてもらう
    火影と夫婦としてな


iga:え・・・?


(どうゆうこと・・・ー?)


・・・・・



春日局様の話の後・・・
俺はigaと一緒に、街の中にある一軒の家へやってきた。


(上様を狙っている男あ、城へ潜り込んだっていうのは知ってた)


(でも・・・)


火影:まさか、犯人捕まえるまで、igaと夫婦のフリをすることになるとはね


(春日局様は、本当にすごいことを考えるな)


確かに春日局様の言うとおり、街中ではigaの護衛でいるよりも
夫婦でいた方が、人の目を欺ける。


(でも・・・igaと夫婦か。
 嬉しい気もするけど、お役目をきちんと努めなければ
と思うと身が引き締まる思いがする)

見慣れない部屋の中を見渡しながら、そう思っていると、ふいにigaが俺の袖を引いた。



iga:・・・私もびっくりしたけど、でも・・・
少し嬉しい気もする


火影:嬉しい・・・?


iga:うん。だって・・・お城の事件が解決するまでとはいえ、火影と・・・
夫婦になれるわけだし


火影:iga・・・・



(本当に素直で可愛いな・・・)


頬を染めるigaに、優しく微笑んでから
そっとigaの体を抱き寄せる。


(お役目だから、とか・・・
 偽物の夫婦だからとか、そうゆうことは
 考えるのやめてもっと、igaみたいに・・・
 大切な人の傍にいられることを喜ぼう)


頬を撫で、俺はigaの唇をそっと指先でなぞる。

すると、igaが不思議そうに首を傾げた。



iga:「・・・火影?」


火影:「ごめん。igaが可愛いから、つい」



iga:「・・・ん・・・っ」


唇に落とした口づけに、igaは小さく声を漏らして
少しだけ甘いその声に胸の奥がきゅっと締め付けられる。

(その照れてる顔も・・・甘い声も・・・
 全部愛しくてたまらない。
 だから、どんな危険からも、絶対に・・・)



火影:「・・・igaの事守るから
    これからよろしくね。可愛い奥さん」



iga:「もう・・・」



視線を交わし合い、こつりと額を合わせると、
俺たちは微笑み合う。


そうして、もう一度優しく、唇を重ねながら、
igaの腰を抱く腕に、力を込めた・・・−



・・・・




igaと夫婦のフリを初めてから数日・・・

大奥で起きた事件を調べる為、
城へ向かう準備を整えていると、
見送りに出てきたigaが微笑んだ。



火影:「じゃあ、いってきます」



iga:「うん、いってらっしゃい」




当たり前になってきた挨拶の口づけをしてから
火影はふとigaの表情をうかがう。


(笑ってるように、見えるけど・・・
 結構無理してるな)


二人きりでこの城下の家で過ごすようになってから、
俺は、igaと過ごす時間を殆どとれていない。



(思ったよりも、城に入り込んだ刺客が
 厄介っていうのもあるし・・・
 何より、この家を嗅ぎつけられそうになってる)




刺客にigaを傷つけられるくらいなら・・・と
igaとの時間を犠牲にしたものの、



(やっぱり、igaが寂しそうな顔をするのは・・・つらいな)




口づけの後、名残惜しそうに
俺の方を見つめるigaの視線を振り切るように
俺はそのまま城の方へ歩き出す。


(ごめんね・・・。でも・・・)



火影:「絶対に、igaの事は守るから」



(俺の大切な奥さんだしね)


小さく呟いた後、火影はそっと後ろを振り返る。

すると、先ほどまであったigaの姿はもう見えなかった。


・・・



続きます☆

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