うたひめ

□不法侵入した船は麦わら海賊団
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とある小さな島の商店街は
大勢の人で賑わっていた




「奥さーん!!
今日はいい魚が入ってるよ!!」

「今日は特別大サービス!!
子供連れには林檎1個あげちゃうよ!!」





ル「うっひょー
すげぇなゾロ!!」


ゾ「あぁ」



島についた麦藁海賊団

この島のログが溜まるのはほんの三時間だと知った一行は
海軍が駐在しているのを理由に、食料だけ調達して島を出ることに決めた



船のコックであるサンジと付き添いのウソップが買い出し

島を探索したいと言い出して聞かないルフィは
一人では危ないというナミの意見を聞いてゾロと商店街を散策している最中だ



ル「にしてもちっせー島なわりに、この商店街は栄えてんなぁ……おっと!」



そう言うや否や
後ろから無我夢中で走ってくる子供たちにぶつかったルフィ

「ごめんなさい」と言いながらも走るのをやめない子供たちはどうやら鬼ごっこをしているそうだ





『ったく、海軍なんて……ついてない…』



子供達が走っていくその先には、ブツブツと独り言を呟きながら歩くレナの姿があった



ゾ「あ」


ゾロが声を出したのもつかの間、見事に彼女とぶつかってしまい
その衝撃で体制を崩し後ろへ倒れそうな所を腕を引っ張ってなんとか阻止した


『っと…ごめんね、大丈夫?』


「うんっ、ごめんなさいっ…」

『ここじゃ人多くて危ないから、違う場所で遊びなさい?』

「はぁい!!」



そう元気よく挨拶をした男の子は、追いかけてくる友達を連れて商店街の奥へと走って行った


『………』


ル「にしし、あいついい奴だな」

ゾ「……」


レナは子供達をどこか懐かしむように見つめ、一瞬笑みを浮かべてから歩みを続けた


ルフィ達も商店街の探索を再開して歩き出す



そんな二組がすれ違った時だった




『??!!!』



急に腕を捕まれたレナは驚き
腕をつかんだ人を睨み付ける



ゾ「?!!あ…悪ぃ」



レナの腕を掴んだのはゾロだった
ゾロは自分がした行動がわからずに慌てて手を離す



『…違うか』


ゾ「あ?」


ル「何やってんだゾロ?」



店をキョロキョロ見ていたルフィは
ゾロの異変にようやく気づく



『ふふ、変な人』



そう笑みを浮かべながらレナは二人に背を向け歩き始めた


ゾ「…」


ル「どうかしたか?」


ゾ「わかんねぇ…」




何故急に彼女の腕を掴んだのか


ゾロは理由がわからずにいた


ルフィは頭にハテナを浮かべながらゾロに背を向けてまたキョロキョロしながら歩き出す



ゾロもまた
先ほど会った彼女の後ろ姿を見終えると
ルフィの後を歩き始めた
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