うたひめ

□見せてはいけない弱さ
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数分前

ゾロはルウからコーヒーを受け取ると
そんなに長い時間話すことなく
ルウは部屋へと帰っていった





帰らせたのはゾロだった





風邪を引かれては困る事を理由に
今は一人で考え事をしていたかったのだ




もちろんそれはレナの事




告白したとき
レナはまっすぐゾロの目を見つめていた




とても驚いた表情をしていた


けどすぐに泣きそうな顔をして

小さく呟いた拒絶の言葉








まるで何かに囚われているかのようにゾロは感じていた




しかしその理由は聞けなかった

結局の所、レナの事をなにも知らないのだ



考えるのをやめ気晴らしに何か食べるものを持ってこようと
食堂へ足を向け
なにも考えずに扉を開ける



そしてそこには至近距離で座り触れ合っているレナとサンジの姿があった



レナの目の赤さに気づいたゾロは
頭に血がのぼりサンジを殴ろうとすると
レナに止められる



サンジを守ろうとするレナを見ただけで胸が張り裂けそうなのに
とどめの一言




『私がサンジさんを頼ったの』




ゾロじゃなくてサンジを頼ったのが
凄く哀しくて、悔しかったのだ
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