うたひめ
□重なるこころ
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『‥黒髪の方がよかった?』
ゾ「?」
『…ゾロの好きな黒髪の“レナ”じゃないから…』
ゾ「…どんな姿でもレナはレナだ」
レナの前髪をかきあげ
おでこにキスをする
その時生え際に小さな血が見えた
「………!!!」
脳裏に浮かぶのは黒ひげとの戦い
今考えれば大ダメージを受けたはずのレナが
今までこうして平然と過ごせるわけがない
『………ゾロ…?』
「…お前は…」
『?』
「お前は俺に守られてればいい」
『………』
―そうでも言わねぇと
こいつはいつか取り返しのつかない無茶をする……
『……守られるのは嫌』
「……」
ゾロの頬にそっと両手を添えるレナ
『大切な人のために戦いたい
大切な人が傷つく姿は見たくないの…』
涙目になり訴えるレナ
『ゾロォ…』
動かないゾロに身体を浮かせてキスをする
「わかって」と言わんばかりに
何度も触れるだけのキスをする姿に感情が抑えきれなくなったゾロは浮かせていたレナの身体を沈ませるほどの激しいキスを送り返す
―レナには絶対無茶はさせねぇ
お前の言う大切な奴を守るために戦うってんなら
お前もそいつらも守れるように
もっと強くなってやる…!!
だから…
お前は俺の隣で安心して守られてればいい…
守られてればいいんだ
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