鬼灯長編

□03
1ページ/3ページ

「大体僕は吉兆の印だよ。こんな常闇の鬼神と親戚だったら信用ガタおちだよ!」
「はあ……」
『そもそも神獣と鬼神が親戚って有り得るんですかね』
「いいですか桃太郎さん。この男の脳みそは信用してもいいですが口は信用してはなりませんよ」
そう言って鬼灯様は白澤さんの頬を引っ張る。
「よう兄ちゃん、何も言わずにコレ飲んでくれん?なぁ」
白澤さんが取り出した、いかにもな雰囲気を醸し出す禍々しいビンにはご丁寧にドクロが。
…亡者に飲ませたらどうなるんだろ。
「それより注文していた金丹は?」
そういや薬取りに来たんだっけ。
「あー、ハイハイ、それはキッチリ本物を」
『偽物があるの前提ですか』
百均で売ってる中国語の本にすら、「これは本物ですか?」という例文が載っているらしい。
「ヂョーシーチェンダマ」か、覚えとこ。
「あの、金丹って…?」
桃太郎が首をかしげる。
「中国の妙薬です」
「コレだよ」
店に取りに行っていた白澤さんが、戻りながら金丹を見せる。
って、そのままポケットに入れとくな!
包めよ薬包紙に!
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ