main

□愛情100%
1ページ/1ページ


愛情100%



お付き合いを始めて数週間。ついに、ついに俺は自宅にお呼ばれされました!うわああどうしよう!緊張する!!一人暮らしとは聞いていたけど、今あの人の家に俺がいるという状況にただただ緊張して手に汗が滲んだ。正座して待っていると二人分のコップを持ち部屋に戻ってくる。

「ふはっ、なんだその体勢。もっとリラックスしてくれよ。」
「す、すみません。」

で、出来るわけない!未だに手を繋ぐのさえも緊張するのに、自宅で二人っきりとか・・!震える手でコップを受け取り、一口飲みながら視線を泳がす。・・・なっ何か言わないと!え、えっと・ ・

「ほ、本がいっぱいですね!」
「ああ、好きだからな。」

本棚に並ぶ沢山の本に視線を向けた。本が好きだとは聞いていたけどこんなにあるとは・・・。本棚で壁が埋め尽くされている。

「なあ、」
「はいっ!?なっなんですか!?」
「あー・・・、そっちにいってもいいか?」

ええっ!? 不意討ちすぎる提案に混乱する俺、嫌なら無理強いはしないが、と言われるが、俺は慌ててぶんぶんと首を横に振る。それを確認すると、一度立ち上がり俺を後ろから抱き締めた。

うあ、ドキドキする。けど、・・凄く安心する。俺は身を任せその顔を見上げる。すると俺の髪を撫でながらぼそりと呟いた。

「一応聞いとくが、本当に俺でいいのか?ほら、俺は本ばっかり読んでるし、話も上手くねぇし、・・つまんねぇだろ。」
「そんなことないです!俺はっ、・・・一緒にいられるだけで、幸せです・・。」
「、そっか、・・いや、気になっててな。変なこと聞いたな、忘れてくれ。」

そう言って俺に向き合うので俺は黙って目を閉じる。幸せだ、すると彼は、俺の首筋に顔を埋めてしっかりと抱きしめてくれる。それから恥ずかしそうに、俺もだ、と。



「大好き!」

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ