元拍手文

□真夏のアイスは溶けやすい
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*綱吉女体化注意

*スクール水着

*微微微エロ







「何してるの」

上から降ってきた声にびっくりして顔を上げる。ここは学校のプール。
綱吉は補講にちょっとだけ早く来て、一人でバタ足の練習をしていた。
だから突然の雲雀の出現に驚いたけれど、この学校は雲雀のものなのだ。
雲雀が突然現れたって不思議じゃない。

「えっと、バタ足の練習です」
「君、泳げないの」
「はい」
「ふうん。一人?」
「はい」

綱吉はプールのヘリに一生懸命掴まってゆらゆらして、ついでに大きな瞳もゆらゆらさせてこちらを見つめている。
相変わらず危機感が全くない。小動物のくせにそんな鈍くて生き残れるのか。
そんな綱吉だからこそ、雲雀の悪戯心というかいじめっ子精神をくすぐるのだ。にやりと笑って綱吉に近づいた雲雀はおもむろに手を伸ばし。

「え!わっあっ」

がっと綱吉の肩を掴んで水の中へ押しこんだ。
咄嗟の事で息も吸えなかった。
水面下でジタバタ抵抗しても綱吉が雲雀の力に適うはずなんて無く。
周りは綱吉がたてた水しぶきやごぼりと吐き出した息が気泡となって濁っているけれど、遠い水面が日の光を反射してキラキラ光る。綺麗。

(あ、死ぬ)

意識が飛ぶか、と思ったところで急に身体がプールから引き上げられて、新鮮な空気が肺に入ってきた。

「うっ……はっ…ゲホッゲホッ」

しこたま飲んだ水をげほげほと吐き出す。

「うぇっ……ふ、うっ」

綱吉の顔は水と鼻水よだれでぐちゃぐちゃである。
何が何だかわからなくて、パニックだ。泣きたい。そんな顔も頭の中もぐちゃぐちゃになった時、今度はぐっと顔をあげられて口の中に生ぬるい何かが入ってきた。

「なっんっ…んんっ……ふっうっ」

呼吸が整う前に口をふさがれてしまって、綱吉は息すら満足にできない。
酸欠で頭がガンガンしているのに、口内を蹂躙されて。
いつの間にか体中をまさぐられている。
頭と体がバラバラになったようで綱吉にはもう何が何だか分からない。
嵐のように与えられる感覚に恐怖すら覚えた綱吉は、目の前の人が今自分にしていることが何なのかさえ分らない状態のまま、その人の胸に必死に縋りつく。
もうプールの中にいるわけでもないのに、やっぱり綱吉は溺れ死んでしまうのだ。

「んっ……ふっ……はあっ」

ようやく唇が解放された時には綱吉は酸欠に加えて全てが容量オーバーになっていた。





「……はっ」

唇を離して熱く短い息を吐く。
真夏の容赦の無い太陽の日差しと蝉の鳴く声。
汗が一筋、雲雀の頬を伝った。
綱吉を腕の中にしまった雲雀は先ほどの一連の行為で自分が昂っているのがわかる。
抱きしめている自分までも濡れてしまっている事さえ気にならない。
プールの水の、カルキの臭い。スクール水着の手触り。
薄い生地からダイレクトに伝わる身体の柔らかさ。
沢田と書いているワッペンが貼られたその胸は、普段制服の下に隠れていて分らなかったが思っていた以上に膨らんでいるし、ぐったりとして自分にもたれかかる体温は水の中にいたからか少し冷えていて心地よい。頬は少し赤らんでいて呼吸も荒く、無造作に投げ出された細くすらりと伸びた白い足がいやに目につくものだから。
ごくりと喉を一つ鳴らして。

「うん。これ、持って帰ろう」


真夏のアイスは溶けやすい。
(素早く食べよう)
 

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