鬼灯の冷徹
□ステルンベルギア
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あの世にはこの世にはない動植物もある
びちびち。びちびち
たくさんの金魚草を目の前にする
『肥料を変えるべきか、エサを変えるべきか。
それが問題だ』
さんわ「私が好きなのは、白っぽくて......」
ザーッと音がする。
拡散水撒きの音だ。
金魚草にあげる水。
びちびちと動く金魚草。
じっとしていると廊下から声をかけられた
「おー、すごい。いっぱい増えましたねぇ。
鬼灯様が品種改良なさった金魚草。
いまじゃ愛好家も多くて....
大きさを競う大会もあるんでしょう?
僕のイトコも没頭しすぎて嫁さんに怒られてますよ〜」
長いな.......。ふむ。
『何せ忙しくて旅行にも行けない身なんでな。
つい趣味にのめり込んでしまう』
「今日の〜夕食は〜シーラカンス丼〜」
テレビの邪魔です。聞こえないでしょう。
まったく閻魔だとおもえないですね
「あ、これ現世の番組?」
『そうです、CSにすると見られますよ
この番組、司会者の存在感が好きです』
「.......?あ?...そういえば、君の仕事部屋に謎の人形があって、なんだろうと思っていたけど.....
あれクリスタルヒトシ君か!」
『一緒にモンゴルの民族衣装が当たりました。どーしよ』
「凄いな!地味に!!」
地味にってなんですか。確かに旅行券とかがいいですけど。
モンゴル衣装きれいですよ?
「ハァー...しかしいいなぁ、海外かぁ.....行きたいなぁ」
『あ、私も。魔女の谷とか。』
「ワシは現世がいいなぁ。エアーズロック(世界の中心)に旗を立てて「チキンライス」って叫びたい」
『えっ、よしなさい!エアーズロックを旗で突つくなんて...
地球のお腹が痛くなっても知らないよ!!』
金棒をしたに突き立ててから言う。
「君ちょいちょいお母さんみたいだな!?」
『地球に優しくしろ!』
お母さんみたいなんて。こんな大きな子供持ちたくないわ
金棒をゴリゴリと閻魔に突きつけて反論する
「君がワシに優しくない!」