鬼灯の冷徹

□ステルンベルギア
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ふとテレビに目を移すと、オーストラリアが映っていた

『でもオーストラリアには行きたい。』


閻魔もテレビに興味を持ったようだ


「綺麗だし独特の自然がいっぱいだしねぇ」


『ええ、それに...コアラめっっっちゃ抱っこしたい』


「コアラッ!?君どっちかって言うとタスマニアデビル手懐ける側だろ!?」


『はぁ!?失敬な!』

椅子がガタッと音を鳴らすほど大幅に立ち上がって反論する

『どっちかっていうとワラビーとお話ししたい側だ!!』


「君の頭ん中割とシルバニアファミリーチックだな!?」


ゆっくり座ってさらに話す

『ワラビーはかなり可愛いのに...カンガルーはよく見ると妙にアンニュイ.....
でもカモノハシは割と.......』


「君何でそんなオセアニアの動物に詳しいの!?」


『動物を扱った書籍やテレビが好きなもんで。
鳥獣戯画もリアルタイムで読んでいたよ』

御坊さんが巻物に鳥獣戯画をかいていることを思い出していた

「高山寺の御坊による連載だったのかあの国宝.....
そういや君現世に出張した時よく動物園行ってるよね....
アレ経費で落とすのやめてくんない?」


『実地調査です。いいよ、上野公園。
死ぬほど鳩がいる』

たまに鳩が多すぎてなく子供がいると言えば閻魔は顔を引きつらせて言う

「それいいの?」

『そして上野動物園にいるハシビゴロウ達.....彼らのあの距離感大好き』

群れを作らない感がいい。
拳をぐっと引いて言う

「ああ...あの鳥なんか君に似てるよね」

失敬な。目か?目なのか?
いきなり閻魔が机を叩いて言った

「いかんいかん!鬼灯ちゃん!ペットは小型にしてよね!」


『は?ペット?私は今のところ金魚しか飼っていないけど』


「ああ、あの金魚草ね。
あれさ、動物なの?植物なの?」


『どっちだろう。動植物かな
そういえば、一番長寿の金魚が3mを越していて....。
愉快だよ、みます?』


「ゆかいな仲間たち既にいた!」


なんのことだ。

「3mかぁ....じゃあ今年の金魚草コンテストはまた君の優勝だろうね」


『あ、いえ。私は一昨年殿堂入りしたのでいまは審査員です』


「君、色々やっているな」
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