* NO.6

□桃色
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桃色
*Too sweet*   



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−花弁が舞う。


隣にいる君が優しく微笑んでいた。


そこはまるで、幻想的な世界のようで
目に映るすべてのものが美しく見えた。

青空が広がっている、太陽の光が暖かい。
大きな桜の木の下で、君と僕はお花見をしていた。


「まさかあんたとこうして春を迎えれるなんて、思ってもいなかった。」


そう言いながら君は、綺麗な細い指先で
舞い落ちた桜の花びらを一枚拾い上げる。

そして、丁寧にふうっと息をかけて風にのせた。
僕はそれを目で追い


「ああ、君とまたここに戻ってこれた。」


隣へ笑顔を向けると
君も微笑んで僕の白髪をそっと撫でる。

しばらくするとネズミは立ち上がり、


「今日は外で昼食にしよう。」

そう言って準備をしに地下室へと足を動かした。


「ネズミ、僕も手伝うよ!」
僕は小走りで大きな背中を追いかける。


「勝手にしろ。」


冷たい返事だったけれど、
ネズミは何故だかいつもより柔らかい表情をしていて
少しだけ嬉しくなった。


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