* NO.6
□Summer
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・・・ネズミに、抱きしめられてる?
もしかして、よっぽど苦しい?
「ネズミ、ほんとに大丈夫か?
熱でもあるとか?どこかに出かけたいのか?
一人で立てないよな、どこまで行きたいんだ?」
「・・・あんた、ほんとに鈍感、うざい。」
「え?」
ネズミの腕に力が籠もったかと思うと、
全体重をかけられて、後ろに倒れこんでしまった。
僕の上には、ネズミが乗っている。
耳元にはネズミの顔があり、息が僅かだが乱れていた。
「もういいから、・・・つかれた・・・」
「・・・うん、おやすみ。」
紫苑はそっと微笑むと、
暑く火照ったネズミの背中に、
そっと腕を回して、優しく撫でた。
fin. ![](http://id15.fm-p.jp/img/top_icon/1219.gif)
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