* NO.6

□星屑
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「・・・ネズミ、君と出会えてよかった。」




僕はネズミに向けて、精一杯の笑顔を向ける。
そうしてないと、泣いてしまいそうで
泣いたら君が困ると思って



「俺もだよ、紫苑。 」



ネズミの手が、白くて透明な髪に置かれる。
灰色の瞳に吸い込まれるように、目線が重なった。
口角は上がっているのに、俯くネズミ。


・・・サヨナラ?


最後の言葉が見つからない。




「ネズミ、僕は大丈夫だから。」



俯いたネズミに言葉を落とす。
するとネズミは顔をあげて




「ごめん。」



「謝るなよ、僕は平気だから。」



また、微笑みを浮かべて
平気そうに笑ってみる。


「・・・まだ、強がってんのか?」



ネズミの声色が優しいものに変わる。



「強がりなんかじゃない。
 僕の泣き顔なんかもう、見たくないだろ。」


「紫苑・・・」


「君が僕を思い出した時、一番綺麗な僕を覚えててほしいんだ。」


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