* NO.6

□夏祭り 2
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「ふっ、顔真っ赤だぞ」


「!! 、り、リンゴ飴のせいだろ」


「わかりやすいなほんとに」


「ね、ネズミがあんなことするからだろ!」


「ん?」


「とぼけるなよ!・・もういい、一人で屋台みてくる」


僕はリンゴ飴を食べ終わると

立ち上がり階段を上る。



「待てよ、悪かったって」



いつもよりも明るいネズミの声が追ってくる。

気がつけば僕も笑顔になっていた。




君と他愛もない話をしたり

時々驚かされたり、笑いあったり

そんな些細なことでも幸せだって思えるんだ。



ネズミ、君は僕にとってとても大きな存在で

これからも共に生きて生きたいと思える存在で



だから、




「ネズミ」


「なんだよ」



チュッ



「!」


「驚いたか?仕返しだ」


「ふざけるな」


「ごめんって、・・・なあネズミ」




ネズミが不機嫌そうに、でも少し嬉しそうにこちらを向く。



「ありがとうな」


「・・・ああ、」


そう言うと、ネズミは目を逸らし頭をかく。

顔を隠すように先に歩いていってしまう。



僕は足早に歩き出すネズミの背中を追いかけた。





fin.


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