* NO.6
□星屑
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星屑
*In stardust*
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夕日が眩しかった。
光は暖かいのに、空気は冷たい。
小さな丘の上に二人の影だけが映る。
「ここでお別れだ、紫苑」
いつもと同じ、ネズミが淡々と口にした別れの言葉。
「・・・もう会えないのか」
「そんな顔するんじゃないよ、
あんたはここ、NO.6を変えていくんだろ 紫苑。」
「僕は・・・ネズミがいたからここまでこれた。
ネズミがいない未来なんて、意味が無い。」
「無茶苦茶なことを言うな。あんた以外変えられる者はいない。」
「でも」
「言うことが聞けない子だね、いったい幾つにおなりだい?」
「・・・わかったよ。」
「それでいい。」
「・・・ネズミはどうする」
「俺は適当にやるさ。あんたのことが気になったら、また会いに来るかもな。」
「・・・どうしても行くのか」
「ああ。」
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