* NO.6

□星屑
1ページ/4ページ

星屑



*In stardust*


_



夕日が眩しかった。
光は暖かいのに、空気は冷たい。
小さな丘の上に二人の影だけが映る。



「ここでお別れだ、紫苑」



いつもと同じ、ネズミが淡々と口にした別れの言葉。



「・・・もう会えないのか」

「そんな顔するんじゃないよ、
 あんたはここ、NO.6を変えていくんだろ 紫苑。」

「僕は・・・ネズミがいたからここまでこれた。
 ネズミがいない未来なんて、意味が無い。」

「無茶苦茶なことを言うな。あんた以外変えられる者はいない。」

「でも」

「言うことが聞けない子だね、いったい幾つにおなりだい?」


「・・・わかったよ。」

「それでいい。」


「・・・ネズミはどうする」

「俺は適当にやるさ。あんたのことが気になったら、また会いに来るかもな。」

「・・・どうしても行くのか」

「ああ。」



_
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ