D.Gray-man

□一日遅れのバレンタイン
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「あれ、 ルルウさん。厨房で何してるんですか?」

「あ、アレンくん!?あ、ちょ、ちょっとお手伝いを…」

ジェリーさんに厨房を借り、お菓子作りをしていた私は慌ててアレンくんから作りかけのお菓子を背に隠す。
アレンくんは不思議そうな顔をしてジェリーさんの姿を探すように見回した。

「ジェリーさんは?」

「あ、今ちょっと席はずしてて…すぐ帰ってくると思うよ!」

アレンくんはお腹がすいているのか残念そうに眉を落とす。
私はゆっくりと背に隠したお菓子を調味料や食材の陰に隠す。
アレンくんには何とか気づかれず、ホッと胸を撫で下ろした。

「 ルルウさん、何か食べ物ありませんか…?僕もうお腹が空いて…」

そう言うとアレンくんはカウンターにうなだれる。私は何か作れるものはないかとまわりを見渡す。
食材はたくさんあるが勝手に使ってよいかもわからないので作ってあげることは諦めた。
すると、ちょうどジェリーさんが帰ってきたようで、アレンくんの後ろから顔を覗かせた。

「おまたせ、今作ってあげるわよ!」

「ジェリーさん!!」

アレンくんはパァッと顔を明るくすると喜んでたくさんの注文をしている。ジェリーさんは笑顔で「おっけ〜」と言うと早速作り始めた。
私はジェリーさんの影に隠れお菓子作りを再開した。
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