リクエスト

□限界/しまぽんず
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「「おつかれーっ!」」

今日はぽんずと二人で夜ご飯。
ぽんずの提案で焼き肉にした。

「玲奈今日ゆっくり食べたいねんけど。」

「せやな、話しながらゆっくり食べよ。」


ぽんずとは本当に仲が良くていつもご飯に来てるけど、お腹がすいている状況で焼き肉に来たら毎回勢い良く食べてしまう。だから今日はチームのことも含めてちゃんと話したいと思った。


「ぽんずはMに残るんやろ?」

「あー、うん。」

「なんか安心した…」

「え…なんで?笑」

「だって、ぽんずあってこそ他のメンバーのキャラが引き立つやん?」

「…ああ…そう…?//」

私が褒めるとぽんずは顔を赤くした。だけどぽんずはサバサバしてるからそれを隠そうとかしないし、またそれが可愛い。

「でも玲奈がおらんくなるやんか…」
ぽんずが肉をひっくり返しながら言う。

「せやなぁ」

「どうなるんかなってちょっと心配。」

「心配…?」

もちろん心配の意味はわかってたけど、ぽんずが言った「心配」がチームのことなのか、ぽんず自身のことなのかはわからなかった。

「あー、玲奈がおらんくなるから悲しくて泣きそう??」

「アホ。」

いつもの調子でおどけて見せるとぽんずもいつもの調子で返してくれたから私は自然と笑顔になる。

「なに笑ってんねん気持ち悪いわあ笑」

「ひどっ!ええやん笑うくらい〜。」

「ええからはよ食べ。あ、すいませーん、これと同じの、一つで。」

ぽんずは私の言葉を無視してそれぞれの皿に肉をとると、お酒を追加した。

「あ…ありがとう。…てかぽんず、ちょっと飲むペース速いんちゃう?」

「え、そう?」

ゆっくり食べようって言ったんはいいけど、肉を一枚一枚焼いてたらその間にどんどんぽんずのお酒が進んでる。ぽんずはそんなにお酒に弱い方ちゃうけど、今日は顔が赤くなるんが早い。まあ、こんだけ飲んでたらそりゃそうなるんやけど。

「玲奈じゃぽんずのこと運べへんよ?笑」

「そうやな、道端に落とされるなあ笑」

「もうこれ5杯目やんなあ?よく普通でおれるよな笑」

「普通に見える?」

普通、という言葉にピンと反応するようにぽんずは目線を私にずらした。

「普通…に見えるよ?」

「我慢してんねんけど。」

「え…」

ぽんずはこういうことをさらっと言っちゃうからほんまにびっくりする。
我慢してるって恐らくそういうことなんやろうけど、反射的に私は疑問形で返した。

「なに?」

「我慢してんねんけど!」
今度はちょっと強めに言うぽんず 。

「えと、それはそういう意味?それともトイレとかっ…うっ…」

ぽんずは箸を持つ私の手を右手で握るとそのまま自分の方へ引く。

「そういう意味に決まってるやろ?」

ぽんずは普段サバサバしてて優しいねんけど、酔っ払ったぽんずはサバサバだけが残って優しさというものがどこかへ行ってしまう。

「あ、熱い…んやけど。」

私がそう言うと腕を離してくれた。
そしてぽんずは焼いていた肉を全て自分の口に放り込むと、コートを着はじめた。

「帰るで。」

「え、もう帰るん!?なんで?」

「…せやから…もう我慢できひんの。」

「、」

ここまで言われたら私は従うしかない。



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