リクエスト
□甘やかし隊/さやりぃ
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「りぃちゃんほんまにかわいいなあ。」
「ほんまにかわいいよな、もうりほあかんわ。」
りぃちゃん甘やかし隊のまーちゅんが言うと、りぽぽはりぃちゃんの頭をなでなでしながらそれに応えた。
りぃちゃんは黙ってニコニコと笑っている。
「みんななにしてるん?」
私の隣にいたみるきーが3人に歩きながら言う。
「りぃちゃんかわいいの話や。」
「ああ、りぃちゃんを褒めてくれてるん?ありがとう!」
「なんでみるきーがお礼言うねん笑」
こいつら、りぃちゃん甘やかし隊とか言いながらいっつもりぃちゃんをかわいいかわいい言うとる。そんでそのあとわーきゃー騒ぐもんだからうるさいったらありゃしない…。
今日もいつものようにりぃちゃんかわいい合戦が始まった。
「はぁ…うるさぁ…。」
「なしたんさや姉?」
山田が私の隣に座りながら聞いてきた。
「ああ、なんかな、りぃちゃんかわいい合戦が始まったんや。」
「あー、りぃちゃん甘やかし隊の?笑」
「せや。」
山田は4人の方を見て笑いながら言う。
「さや姉もりぃちゃんのことかわいい言うてなかったっけ?」
「かわいいとは思ってるよ。でもうるさいのとは別やろ。」
「まあ、せやなぁ…笑」
ただただかわいいかわいい言ったってりぃちゃんも迷惑やろ。
私はイスから立ち上がって4人の方へ向かう。
「なにしてんのー、うるさいねんけど。」
「ああさやか!りぃちゃん、かわいいやろ!?」
まーちゅんがピョコピョコ飛びながら言う。
「はあ…」
「え、かわいいやろ?な!?」
今度はりぽぽ。
「めっちゃかわいいやんかぁっ!」
最後にみるきーが叫ぶ。
「あーもううるさいねん!」
私はりぃちゃんを引き寄せてギュッと抱きしめたまま「こんなに言われたら迷惑やんなあ?」と聞く。
顔を上げてりぃちゃんを見ると少し顔を赤くしながらもニコニコと「迷惑ちゃうよ、嬉しい!」と言った。
「はあ、さやかうちらのりぃちゃんになにしてん!」
「りぃちゃんまで落とす気なん?」
周りのりぃちゃん甘やかし隊がうるさい。
むしろいっそ騒がせた方が楽しいんちゃう?
そう思って、りぃちゃんを再び抱きしめて耳元で「かわいいで。」とささやく。
「キャーっ、みんな見てくださいさやかがりぃちゃんを落としてますーっ!」
りぽぽが騒ぐ。隣のまーちゅんとみるきーは違う意味でも騒いでる。
「さやかのテクニック入りましたぁー!」
「さやかぁ!」
あーこいつらほんまに単純なんやな笑
こんなことで騒げるってどんだけ子どもやねん。
「うるさいなあ?」
りぃちゃんの頭をなでなでする。
すると「触らないでくださいー!」とりぽぽのウザい話し方が始まった。
みるきーは「ウチにもなでなでしてやあ!」とか言って騒いでるし…
もうほんまに面白い人たちやな。
最後に…ちょっと騒がせてからいなくなったろー。
「りぃちゃんほんまにかわいい。」
私はそう言うとりぃちゃんのほっぺにキスをしてそのまま楽屋を出た。
ドアの向こうからはギャーギャー騒ぐ3人の声と、それに参戦する岸野の声も聞こえた。
りぃちゃん今ごろ顔赤くしてんのちゃう?
ってナルシストやな。
それにしても私、楽屋出るときドヤ顔やったやろうな…笑
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