紫黒桜
□参
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「はいはいはいはいはいーー!! じゃ、今回も行って来ましょー♪」
「だまれ」
「ひどいっ!!」
それはわざとらしく、大げさにリアクションをする。
「ひどくない。お前がうっとうしいだけだ」
「えー……。そんな事言わないでよ春華ちゃん♪」
「気持ち悪い」
「更に、ひどくっ!?」
パチッ
春華は其れを無視して、部屋の電気を消す。
「えっ、ちょっ!?」
「人間には推奨睡眠時間があるんだ。……寝かせろ」
そう言って、春華は寝床に入って、布団を被った。
因みに、時計は十時前を指していた。
「もう、話聞かないんだから!! ――……始めるか」
春華のポケットの中に入っていた玉が光り始めた。