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□雨の日
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ザーザーと激しい雨が地面を打つ。今頃死体たちは無駄に逃げ回っているだろうと思いながら、自分たちも雨を避けるため森の中を走っていた。
隣で走る派手な黄色を着込んだ野郎が恨めしい。こんな時に限ってタイヤパンクしてんじゃねぇよ。



無言で辿り着いた町外れの病院。ポタポタと留めなく滴る雫や、肌に張り付く濡れた髪とシャツの質感がうっとおしい。

「寒くないか?」
「少しな…」

夏近いといえど、全身びしょ濡れのままでは寒さも感じる。ぶるりと体を震わせ、腕をさする。すると、それを見ていたタクシーがいきなり抱き締めてきた。

「っ!おい…」
「こうすれば温まるだろ?」
「…服気持ちわりぃし、汗臭い」
「だったら離れるか?」
「誰もそんなこと言ってねぇだろ」

背中に手を回し、抱き締め返す。


相手の温もりを感じながら雨が上がるのを待っていた

 


〜後日談〜

ミラ「やっぱ風邪引いた!」
タク「看病してやろうか?」
ミラ「当たり前だ。…ずっと側にいろ」
タク「ん、了解」
 

・・・・・・
過去に診断で出たやつを修正↓
タクシーとミラーは、町外れの病院の入り口で、びしょ濡れになって汗を吸った衣類の匂いに顔をしかめてあたためあっていた。 http://shindanmaker.com/365894
 

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