Strawberry mix
□心の闇
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自己紹介も終わったところで、早速テニスをすることになった。自ずとマネージャーたちも仕事に取り掛かるわけだが、ここで問題が生じた。
「ああ、言い忘れていたが、マネージャーは人数の都合上一人当たり二校を担当してもらう。それから合宿中の食事もお前たちに任せる。ま、頑張るんだな」
という跡部の発言により、まず誰がどこを担当するのかを分けなくてはならなくなった。
「で、あー…なんだ。跡部もああ言ってたことだから、分けようと思うんだけど……なんか希望ある?」
霞が後ろ髪を掻きながら尋ねた。暫く何かを考えるように沈黙が続いていたが、最初に口を開いたのは心愛だった。
「あの…それって、絶対に学校ごとに分担しないとダメなんですか?」
「いや、そういうわけじゃないけど…。一番大事なのは効率だし」
「なら、効率が良ければいいんですね?」
「まぁ、そうなるな。何か良い案があるのか?」
周りが見つめる中、心愛は微笑んだ。まるで悪戯っ子のように、そして無邪気に言い放つ。
「私たちの得意分野を担当しましょう…?」