Strawberry mix
□キライの反対
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「あーいたいた! 成瀬さん!」
「? 五百蔵先輩…?」
もう終了時間も1時間前というところで、スコアをつけていたら五百蔵先輩がこっちに走ってきていた。
「どうしました?」
「いや、練習も残り1時間くらいだから、先に夕飯作ってる一年たちの手伝いに行こうかと思って、探してたんだ」
「分かりました。役に立てるかは分かりませんが、手伝います」
「ありがとう。助かるよ。望月さんには先に行っててもらってるから、急ごっか。跡部たちにも一応言っておいたから問題ないよ」
「はい、ありがとうございます」
返事をしたのはいいものの、合宿前に集めたマネージャーの資料に記したものが間違いだったのだろうかと考える。
間違いは早いうちに直しておかないと後になってからでは面倒だ。
とはいっても、データが本当である場合、厨房の惨劇を思えば溜め息が零れた。