愛と欲望の地球侵略

□日向家のプール開き
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真夏を控えた6月中旬頃、吉祥学園では
プールの授業が始まった。
夏美と彩花は嬉しそうにしているが運動
全般が苦手な冬樹は憂鬱以外の何物でも
ない。
本人曰く、人類の進化を逆行する愚かな
行為らしい。

1「でもさぁ冬君、人が水中でも自由に
呼吸とか出来たら海や川の事故が減って
良いんじゃないかな?」

冬樹「溺れるのが嫌なら行かなきゃ良い
話だし、それなら空を飛べた方が移動に
便利で有意義だよ」

1「大丈夫だよ、冬君!
だって22世紀にはタ○コプターが…」

N〘それ違うアニメです(汗〙

夏美「心配要らないわよ、私がばっちり
コーチしてあげるからさ!
彩花、またね〜!」

1「うん、二人共また…」

ガチャ、バタン…!

夏美は自宅の玄関を開けようとしたが、
何故か瞬時に閉めてしまった。

1「…夏姉?」

冬樹「姉ちゃん、どうしたの?
早く入って、御八つ食べようよ」

夏美「…!? 冬樹!」

ガチャ、バシャア!!

夏美・冬樹「Σうわァァァ!!(汗」

1「えっ、水?(汗」

バタンッ!

不思議に思いながら冬樹が扉を開けると
家の中から水が流れ出て来た。
急いで扉を閉めた二人は庭の方へ駆けて
行き、彩花も続く。
掃き出し窓から確認すると家の中が水で
一杯になっていた。

冬樹「どうなってるの!?
家の中が水で一杯だ!(汗」

1「すっご〜い! 水族館みたい!✨
でも、何で?」

夏美「ボケガエルの仕業に、決まってる
でしょ!? 今度という今度は勘弁して
やんないんだから!(怒」

1「あっ、ケロロ君だ。
泳いでるね、楽しそう♪」

夏美「そんな事言ってる場合!?
ボケガエル、何を呑気に泳いでんのよ!
早く、元に戻しなさいよ!
家ん中に入れないじゃない!(怒」

ケロロ「…?」

夏美が窓越しに怒鳴ったが、ケロロには
聞こえていないようだ。
それを察した彩花が窓をノックすると、
近付いて来て窓を開けようとした。

冬樹「軍曹、水が零れちゃうよ!(汗)
……あれ?」

ケロロを止める冬樹だったが、不思議な
事に水は一滴も零れない。

ケロロ「ゲロゲロゲロ…」

冬樹「零れない…?」

ピチョ…

1「でも中身は水だよ?」

夏美「どうなってんの?」

ケロロは水から顔を出し、水の仕組みを
説明し始める。

ケロロ「アガタワ星の大気であります。
これがなんと!
水と同じ性質を持ちながら、ペコポンの
大気と殆ど同じという優れ物!」

冬樹「地球の大気と同じって事は…」

ケロロ「左様!
肺呼吸する我々ケロン人やペコポン人で
あっても…
この水の中では呼吸が出来るという訳で
あります」

実証する為、ケロロは再び潜り水の中で
深呼吸。
それでも彼は溺れる事無く、平気な顔で
泳ぎ続けている。

1「ケロロ君達って蛙っぽいのに肺呼吸
オンリーなんだね。
……でも、すっご〜い!!✨
私、御母さん呼んで来るね!」

彩花は物凄い勢いで、隣にある自宅へと
走って行った。

冬樹「わあ! 猫まで泳いでる」

夏美「って事は…
どんな金槌でも溺れないって事よね!」

冬樹「えっ?(汗」
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