愛と欲望の地球侵略

□再会、父よ
1ページ/4ページ

それは、ある日の休日の事。
彩花が日向家へ遊びに来ていると客人が
一人、やって来た。
ケロロによく似ていて、ちょび髭と帽子
くらいしか違いが無い客人の正体は彼の
実の父親だった。

冬樹「確か、軍曹の御父さんって…」

タママ「そう伝説の鬼軍曹さんですぅ」

1「そんなに凄い人なの?」

タママ「3週間戦争で5隻の宇宙戦艦を
沈めたり…」

クルル「オデッチャの戦いでは…
黒っぽい3連星を、一人で撃破したって
言うぜェ」

ギロロ「そう…
正に、最も恐るべき鬼軍曹だ」

夏美「そんな凄い御父さんが…
突然、何しに?」

1「でも電話とかじゃなくて直接会いに
来るくらいだから、きっと物凄く大事な
用事なんじゃない?」

和室で向かい合うケロロと、その父。
ケロロは緊張の為か、ダラダラと大量の
汗を流している。

ケロロ「えっと……今日は、また…
どうして突然…(滝汗」

ケロ父「そいがな、あ〜実は…」

ケロロ「実は?(汗」

ケロ父「これたい」

ケロロ「ケロ?」

ケロロの父が机の上に置いたのは、白い
冊子。
ケロロが静かにそれを捲ると中には女性
らしき、ケロン人の写真。

ケロ父「どげんや、別嬪さんやろが!」

ケロロ「こ、これは……もしかして…」

ケロ父「うん、見合い写真ばい」

皆「Σみっ、見合い!?」

ケロ父「…主も、そろそろ良か年やろ?
じゃけん、そろそろ身で固めて新しかあ
気持ちでペコポン侵略に…
臨んではどうかちょ思ってさ」

驚く者や怒る者、反応は様々だ。
対してケロロの顔は、この世の終わりの
ような絶望感に満ちており身体も震えて
いる。

夏美「ボケガエルが御見合い?」

冬樹「相手は、どんな人なんだろう!」

1「でもケロロ君、顔が真っ青だよ?
死刑宣告された人みたいになってる」

タママ「でしょうねぇ…
軍曹さん、可哀想ですぅ」

夏美「何が可哀想なのよ」

タママ「なっちーは知らないんですぅ。
ケロン人男子は結婚すると一族の繁栄と
子宝を授かる願を掛けて…
100年間、子供の玩具などに触れては
いけなくなるんですぅ」

夏美「子供の玩具?」

冬樹「という事は、まさか…!」

クルル「ク〜ックックックッ…
ガンプラなんざ、以ての外だな」

1「ケロン人の100年って、地球人に
例えると一体どれくらいなんだろう?」

クルル「ざっと単純計算して…
まあ、約半年ってとこだなァ」

1「うわぁ、長いね。
ケロロ君、死んじゃうんじゃ…(汗」

タママ「そうなりますね、確実に。
ガンプラを絶たれるって事は軍曹さんに
とって、『死ね!』と言われるのと同じ
なんですぅ」

ギロロ「然も、相手は鬼軍曹。
この見合い話を迂闊に断れば…」

夏美「ど、どうなるっていうのよ…?」

クルル「怒りに任せてペコポンを破壊…
な〜んて事もあるかもなァ。
…ク〜ックックックッ」

夏美「じょ、冗談でしょ?(汗」

1「それは困るよ!(汗」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ