愛と欲望の地球侵略

□奥東京市食い逃げ事件
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奥東京市にある商店街の一角。
そこで零は、とある事件の調査を行って
いた。

零「御協力、有り難う御座いました」

聴取を終え、コンビニから出て来た零が
助手席に乗り込むとパトカーは次の事件
現場へ移動を始める。

野村「綺羅星さん、どうでした?」

N〘野村雄介、零さんの部下で巡査。
年齢27歳、彼女募集中!〙

零「何も無い場所から手だけが出て来て
棚にあった商品を盗んで行ったらしい。
…手の前で犯行が行われたにも拘わらず
誰も、犯人を見てないそうだ」

野村「同様の被害届が、あと5件…
どうなってんでしょうね、マジで」

零「…被害件数も事件内容も、はっきり
言って異常だ。
人間業とは思えない……ん?」

移動中に、零が視界に捉えたのは目的の
ドーナツ店から出て来た冬樹。

零「悪い野村、ちょっと停めてくれ」

野村「え? は、はい」

キキィ…

零は冬樹の目の前に、パトカーを停めて
貰うと窓を開けて顔と片腕だけ外へ出し
冬樹を呼び止める。

零「冬樹」

冬樹「…!! 零さん!
どうしたんですか?」

零「飲食物窃盗事件の調査だ。
ニュース見ただろう?」

野村「綺羅星さん、その子は?」

零「俺の甥っ子だ、良い男だろう?」

冬樹「アハハ…(苦笑」

零「…で、冬樹こそ何してるんだ?
一昔前の刑事物みたいな格好して」

冬樹「えっと、実は…」

冬樹は耳打ちで、一連の事件が宇宙人の
犯行である事や自分達も犯人を捜索して
いる事などを簡潔に伝えた。

零「…凶悪犯303号か、警察官として
野放しには出来ないな……よしっ!
その捜査、俺も付き合おう!」

冬樹「えっ?」

零「野村、重ね重ね悪いが先に署の方へ
戻っといてくれるか?
俺は単独捜査して来る」

野村「Σはァ!? 待って下さいよ!
怒られますってば! 主に俺が!(汗」

零「……すまんっ!」

野村「『すまんっ!』じゃねェよ!
綺羅星さん、この野郎!(泣」

零「許せ野村、家族の為だ!
今度、好きなの奢るから!」

野村「もうっ! 絶対ですよ!?」
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