《古高俊太郎》
□ふぇちな旦那様〜古高俊太郎
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主人公→声ふぇち
俊太郎さま→唇ふぇち
っていう設定。
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〜揚屋での夜〜
《名無しさん》
「俊太郎さま、とてもお会いしたかったです…」
俊太郎さまから私をみたら、きっと頬は真っ赤になっていたと思う。
そう確信出来る位に、久しぶりに会えたことに、胸は高鳴り気持ちは高揚していた…。
《古高俊太郎》
「名無しさん…あんさんを随分待たせてしもうた…堪忍ぇ…」
背中に腕を回し、反対の腕で私の頭を左肩に寄せて…
俊太郎さまのしなやかな指が私の頭を優しく、優しく撫でる。
髪を指で鋤いて
まるで…大切なものを扱うかのように私を甘やかす…
俊太郎さまの沈香の香りに包まれ…
会えなくて辛かった日々なんて吹っ飛んでしまう。
《名無しさん》
「俊太郎さま…いいんです…またこうして私に会いに来て下さったのですから」
それは私の心からの本心の言葉。
気恥ずかしさを隠すように、俊太郎さまの胸元に頬を寄せる。
《古高俊太郎》
「あんさんは、ほんまにかいらしい人や……。会えない間に名無しさんはんに、なにかおまへしたか?」
私を甘やかすように、顎や頭を撫でる俊太郎さま。
《名無しさん》
「そうですね……なにか…?…あ、前に俊太郎さまに見ていただいた舞が、舞の師匠様に誉められました!俊太郎さまに見ていただいたおかげです…それから…」
それから、と続ける私の言葉を遮ったのは、私を甘やかしてくれていた俊太郎さまの指先が…唇に触れ…
…なぞりだしたからだった。
私は知っていた…。
その行動の意味する先を…
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