テニスの王子様《短編》

□赤鬼
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「なぁに……?
赤也くん、こんなとこで文化祭の準備サボってるの?」


「俺が自販機でジュース買ってるだけで、サボりに見えるんスね……」


実際、ただのサボりなんだけど……。


「紗羅からも、何か一言言ってやってはくれんか。
どうも、この俺では赤也は手におえなくてな……」


いや副部長……。

十分手におえてるっスよ。


俺の苦手なもん副部長っスからね……?


「文化祭の準備には、ちゃんと参加しましょう!

ほらっ!」


そう言うと、自販機に小銭を入れてスポーツ飲料を紗羅先輩は買った。


「はいっ!
準備中、これ飲みながら頑張って!」


有無を言わさずに、スポーツ飲料をズイズイ押し付けてくる。


「……はぁ。分かったっスよ……」


俺はしぶしぶと教室に戻った。


手にはキンキンに冷えた、紗羅先輩から貰ったスポーツ飲料。


これがあれば、どんな暑くても文化祭の準備頑張れるとか、思えちゃう俺って、何なんだよって感じだなー。
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