テニスの王子様《短編》
□激ダサだろうが何だろうが
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ー……くそっ
ダメだ、激ダサって分かってるのに、モヤモヤが止めらんねぇ……
その原因は、俺のすぐ目の前だ。
「あははっ!
鳳君って、犬みたーい!」
「い、犬ですか?俺?
からかわないでくださいよ」
俺の目の前には、ニコニコと笑う彼女の紗羅と、ダブルスのペアの長太郎。
……おいおい。
なんか最近、紗羅と長太郎、仲良くしすぎじゃねぇの?
今は、部活が終わった放課後。
長太郎とミーティングも兼ねて、喫茶店に入ろうとしたところで紗羅にばったり会ってしまった。
……正直、俺はあんまり長太郎と紗羅を会わせたくねぇ。
今は部活のミーティングも兼ねるから、と断ろうとした俺の台詞の前に「あ、いいですよ」
……なんて、長太郎があっさり言っちまうから、こーなんだよ……。