DB短編2

□望まぬ最強〜最終章〜
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名無しさんが行き着いたのは第5宇宙。
そこにいくつかある星の一つに名無しさんは向かった。

やっと着いたその星へ入ると大勢の敵がいた。


『歓迎にしては随分手荒ね?』


やれやれと名無しさんは溜め息を吐いた。


『来なさい!』


名無しさんが構えると敵は一斉に来た。





薄暗い広間で一人の男が笑う。


「会いたかったよ!名無しさんちゃん!」


そして男は柱に縛られたリーナを見上げた。




『おりゃあぁぁぁぁ!!!!』


名無しさんは広間のドアを蹴破って入る。
薄暗い広間を目を凝らしてよく見れば、柱に縛られたリーナを見つけた。


『リーナ!!!』


名無しさんの声にリーナはハッと気がついた。
名無しさんは急いでリーナの元へ走った。


「お逃げください!名無しさん様!」


リーナは夢中で叫んだ。


『なっ!』


リーナの声に名無しさんは足を止めるが…


「あ〜あ…残念。」


リーナと名無しさんの間に男が立っていた。


『……アレン。』


その男を見て名無しさんはギリッと歯を食い縛った。


「久しぶりだね?」

『……』

「どうしたの?久しぶりの再開なのに…」

『私は会いたくなかったね。』

「冷たいなぁ〜。」


男はゆっくりと名無しさんに歩み寄る。
近くなるに連れアレンと呼ばれた男がハッキリと見えてきた。
長い金色の髪、赤い目に整った顔には不似合いの大きな傷が頬にあった。
アレンがすぐ目の前に立つ。
身長差で必然的に名無しさんはアレンを見上げた。


『リーナを離せ!!!!』

「あぁ、離すよ?君が来てくれたからね。」

『!?』


後ろからいきなり口元に何かが当てられた。
アレンに気を取られていた名無しさんはそれを吸ってしまった。


『ぐっ…』

「暫くお休み……」

『く…そ…』


そして名無しさんはそのままドサッと倒れた。







「貴様っ!名無しさん様をどうするつもりだ!」


リーナはアレンを睨んだ。


「あぁ、そう言えば君いたね?
君も美しいからと思ったけど…それよりも名無しさんちゃんの方がいいからね。君は帰りなよ。」


アレンはリーナの拘束を切った。
透かさずリーナはアレンに飛びかかるがリーナの後ろから部下であろう男二人がリーナを取り押さえる。


「ぐっ!」

「いかがしますか?」

「第6宇宙に帰してあげなよ。僕も鬼じゃないし…ま!この子一人じゃどうにもできないしね。」

「かしこまりました。」

「離せ!!!!名無しさん様!!名無しさん様ぁぁ!!!」



アレンはクスクスと笑いながら連れていかれるリーナを見送った。
リーナは必死に暴れるが、拐われた時のダメージがあり抵抗は叶わなかった。





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