DB短編2

□望まぬ最強〜番外編〜
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いざ探そうと思えど、一体どこを探そうかと考えていると、吹いてきた風に乗って花の香りがした。


「……」


ウイスはふらっとその花の香りを辿って歩き始める。

徐々に強くなる香り……


「(おや……)」


香りを辿って着いたのは広い花畑。
白く小さな花が沢山咲き乱れ、風に乗ってふわふわと揺れている。


「この花の香りでしたか……」


足元にある白い花を一つ摘んで顔に近づければ、甘く優しい香りがした。


〜♪〜♪〜♪〜♪


風に乗って歌声が聞こえた…
招かれるようにウイスは歩き出す。

花の香りと歌声が強くなってくる。


花畑の中央に木が立っていた。
ウイスは木の元まで歩き、そっと木に触れた。
立派な木はまるで生きて呼吸をしているかのようにズッシリとたたずんでいた。

聞こえてくる歌声にウイスは木の影から声のする方を覗いた。


「…!」


そこにいたのは白いフリルのワンピースを着て、いつも結んでいる髪は下ろされていて、その黒く長い髪は花々と混じりあっていた。
花畑に座り込んで歌うのは間違いなく名無しさん。
だが、いつもと雰囲気が違い過ぎでウイスは動けなくなった。



『……森に咲いた小さな花
草笛の調べに揺れ
初めての季節の中
あなたのこと待っていたの
空を駆けた流れ星は
二人の願いを知って
運命も忘れる程
ただ綺麗に輝いてた
あなたの為できること
祈るように数えながら
涙ごと引き換えても
あの微笑み戻るのなら
何も恐れない
もう何も怖くない…… 』






「……ぁ」



綺麗な歌声に魅了され、ウイスは小さな声を漏らした。


『だれ?』


その小さな声に気づき、名無しさんは振り返った。

咄嗟に木に隠れたウイス。
何故自分でもそうするか分からないが隠れてしまった。


『だれか…いるの?』

「私です名無しさん様。」


ウイスがいる方向とは別の所からリーナが現れた。




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