DB短編

□悪夢再び
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「なぁ、ウイス。」

「なんでしょう?」


ウイスとビルスは、ウイスの部屋で名無しさんが作った「クッキー」と紅茶を飲んでいた。


「君って…ここらで作られている酒って飲めるかい?」

「えぇ、ですが私はお酒より紅茶の方が好きですからねぇ。」

「ふぅ〜ん…(チキュウの酒がダメなのか…)。」

「なぜ聞かれたのです?」

「いや…なんとなく。(大変なことになるとは言えないしな…)」


ビルスは先日のことを思い出し、遠い目をした。
二度とあんな目にあいたくないなと…


「時にビルス様。」

「なんだい?」

「先程キッチンにて飲み物を見つけまして…飲んでみますか?」

「なんだい、それ。」


ウイスが出してきたのは大きめの瓶に入った透明なものだった。


「なんだこれ…」

「実は私もよく…」

「大丈夫なのか?」

「えぇ、人の飲み物であるのは確かですよ。」

「ふぅ〜ん」


グラスに透明な液体を注ぐ。
ビルスはじっと見つめていた。


「ふんふん…ちょっとにおいがキツいなぁ」

「そうですねぇ…。
では私からいただいてみますね?」


ウイスは試しに少し飲んでみた。


「少し辛いですが…これはこれで美味しいですよ?」

「なら飲む。」


ウイスの言葉に安心したビルスも飲んでみる。


「確かに飲めなくはないなぁ」

「えぇ、名無しさんが料理にも使うって言っていましたが…」

「…え?」


ビルスは名無しさんに関係する物なのかと少し疑問に思っていた。


(ダダダダダダ!)
(バンッ!)


二人で飲んでいる時に名無しさんが乱入してきた。


「名無しさん。君は先日僕にノックして入れって言っただろう?君も…」

『無い!!!!』

「無い?」


名無しさんが血相を変え、息を荒くして叫んだ。


『私が「チキュウ」から取り寄せた「ニホンシュ」が無い!!!!』

「とりあえず落ち着きなよ。どうゆうやつなんだい?」

『大きめの瓶で、中が透明で、そのままでも料理にも使えて…においが強い…あれ?』


名無しさんの言葉にビルスは真っ青になった。
名無しさんはすんと鼻を鳴らした。ウイスの部屋からは少し強めのにおいと、二人が持っている瓶と飲み物…。
以上のことから結びつくのは………
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