DB短編

□最強兄妹
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「止め!!」


ウイスの声が響いた。
二人はその言葉にピタリと動きを止める。


『ありがとうございました。』

「また相手してあげるよ。」


二人は笑顔で挨拶をした。


「名無しさん。」

「兄様!」


名無しさんはウイスに呼ばれ、直ぐに向かう。


『兄様!私頑張りました!』

「見ていました。大丈夫ですよ。あなたは少しずつ力を付けています。これからも頑張ってください。」


特訓の後はウイスが必ず助言をしてくれる。
名無しさんはそれを課題に次へと頑張るのだ。


「ウイス。僕は疲れたから寝るよ。」

「分かりました。どれほど眠りにつかれますか?」

「ん〜4年後に起こしてくれ。」

「承知しました。付き添いは…。」

「いらないよ。僕一人でできるし。」

「分かりました。では、おやすみなさいませ。」

『おやすみなさい、ビルス様。』

「おやすみ〜。」

バイバイと手をひらひらさせ、あくびをしながらビルスは自分の部屋へと向かった。


「さて、名無しさん。私達は休憩しますか。」

『はいっ!』


残った二人はウイスの部屋へと向かった。


「名無しさん。最近調子がいいですねぇ。」

『はい、兄様。』


二人は向かい合わせに紅茶を楽しむ。


『兄様。私、もっともっと強くなりたいです。』

「えぇ、一緒に頑張りましょう。」


ウイスはにっこりと微笑んだ。


『そして兄様とずっとずっと、破壊神様をお守りしたいです。』

「えぇ…そうですね名無しさん。」


ウイスはガタッと席を立ち、名無しさんの横に来た。
そしてスッと片立ち膝になり、名無しさんと同じ目線になった。


『あ…兄様?』

「ずっとずっと…私とあなたでお守りしましょう。
そして、私はあなたのことも守りますよ。
最愛の妹ですからねぇ。」


ふっと微笑むウイスに、兄ながらドキッとした名無しさん。


ビルスより強いと言われるウイスとその妹
いつか「最強兄妹」と言われる日は
そう遠い日じゃないのかもしれません


〜完〜
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