壊れた本の一冊目。
□壊れた本の六ページ目。
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―ドッ
アレン「僕―…っ?」
貴女「――!!アレンッ!!!」
飛び散る鮮血。広がる鉄の匂いと飛び散る音。
あの後、アレンの手助けをしようと此処へ来た自分は見てしまった。腕にめり込むアレンと同じ奇怪な腕。
そして―アレンの背後にいるであろうアレンと同じ顔のAKUMA。
助けに行こうとしたのに―アレンは怯んで二度目の攻撃を受けて吹っ飛んでいってしまった。
貴女「――。」
「何見てんだ、ゴラ!!」
そうちまりと座っているティムキャンピーに威嚇するAKUMA。
貴女「―――弟の顔で下品な言葉を使うな、兵器風情が。」
己は未だにアレンの姿をしているAKUMAの背後へと鉄槍を振り下ろした。ちなみに一般の女子では持てない位の重さだ。
「―――!!」
―――ガァンッ!!
貴女「……チッ!」
バッ―。
直様離れて鉄槍を構えるとAKUMAが口を開いた。
「ギャヒャヒャ!!あれぇ、御前の弟だったの!」
貴女「そうですよ、世界一大事な弟…家族です。」
「残念だけど、もう殺しちゃったもんねぇ―!ギャヒャヒャ!!」
貴女「―あれくらいで死ぬほど弱くないです、僕の弟は…ねっ!!」
―ブンッ!!
「そんなモンで私を倒せると思ってるのぉ?ギャヒャヒャ!!」
貴女「ふふ、リーチが長いと…相手が攻撃を防ぐ時に隙ができるんです―よ!!」
―シュッ、ドスッ!!
「っぐ…!」