学園アリス
□闇に囚われし姫君
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「お前は与えられた仕事を完璧にこなしてれば良いだけだ」
「無駄な足掻きはするな」
「でないとお前の大事な者達がどうなるか、分かるね?」
『はい…初校長…』
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「なに浮かない顔してんのよー、瑠奈」
『あぁ…瑠衣』
「おはよ☆」
そう言って瑠衣が瑠奈の背中を叩く。
『うん、おはよう』
瑠奈は困り顔で返した。
「あんたはいつもテンション低いのよねー、もっとアタシみたいにパーっと明るくなってみなさいよ☆」
瑠衣はニコニコ瑠奈の肩をポンポンと叩く。
「無駄無駄、こいつクラスでもこうだから」
と、後ろから声を掛けてきたのは松平颯。
『颯くん…おはよ』
「アタシのことは瑠衣なのに颯は颯くんなのねー?」
『だって瑠衣、瑠衣くんって言うと怒るじゃない』
瑠奈は溜息をついて歩くスピードを速めた。
「ちょっと待ちなさいよー!」
『もう5分前だよ、そんなのろのろ歩いてらんない』
瑠奈は颯と瑠衣を置き去りにしてスタスタ歩いて行った。
「あいつ、ますます暗くなったよな」
そんな後ろ姿を見て颯は溜息をつく。
「なにかあったのかしら…」
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「お前はずっと私の可愛い姫君だよ」
「今日も仕事だ」
『はい…』