学園アリス

□闇に囚われし姫君
1ページ/1ページ

「お前は与えられた仕事を完璧にこなしてれば良いだけだ」


「無駄な足掻きはするな」


「でないとお前の大事な者達がどうなるか、分かるね?」


『はい…初校長…』







ーーーーーーーーーーーーーーーーー




「なに浮かない顔してんのよー、瑠奈」

『あぁ…瑠衣』

「おはよ☆」

そう言って瑠衣が瑠奈の背中を叩く。

『うん、おはよう』

瑠奈は困り顔で返した。

「あんたはいつもテンション低いのよねー、もっとアタシみたいにパーっと明るくなってみなさいよ☆」

瑠衣はニコニコ瑠奈の肩をポンポンと叩く。

「無駄無駄、こいつクラスでもこうだから」

と、後ろから声を掛けてきたのは松平颯。

『颯くん…おはよ』

「アタシのことは瑠衣なのに颯は颯くんなのねー?」

『だって瑠衣、瑠衣くんって言うと怒るじゃない』

瑠奈は溜息をついて歩くスピードを速めた。

「ちょっと待ちなさいよー!」

『もう5分前だよ、そんなのろのろ歩いてらんない』

瑠奈は颯と瑠衣を置き去りにしてスタスタ歩いて行った。

「あいつ、ますます暗くなったよな」

そんな後ろ姿を見て颯は溜息をつく。

「なにかあったのかしら…」




ーーーーーーーーーーーーーーー




「お前はずっと私の可愛い姫君だよ」


「今日も仕事だ」


『はい…』

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ