学園アリス

□縮まる2人の心
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0時になる頃、瑠衣は北の森の前にいた。

(来てくれてるのかしら…)

瑠衣はそんなことを思いつつ足を進める。

瑠奈はと言うと30分前から指定された湖の祠の前に居た。

『瑠衣…』

もうすぐ0時だ。

あの手紙が瑠衣のであれば瑠衣が来るはずだ。

瑠奈はそう信じて瑠衣を待つ。

すると視界がいきなり真っ暗になった。

『え…?!』

「…誰だ」

瑠奈の心臓がドクリと跳ね上がる。

この声は瑠衣だ。

瑠奈はゆっくりと口を開く。

『る…瑠衣…?』

「あたり、早いわね」

瑠衣が瑠奈の隣に腰を下ろす。

『うん…出る時間間違えちゃった』

瑠奈は会いたくてたまらなくて早く来たことが恥ずかしくなり嘘をつく。

「あんたらしいわね…」

2人の間に沈黙が続く。

先に沈黙を破ったのは瑠奈だった。

『ねぇ、瑠衣…』

「なぁに?」

『ごめんね…、この間…心配してくれたのに関係ないって言っちゃって…』

瑠奈は俯く。

「アタシの方こそごめんなさいね…、強く当たっちゃって傷付けてこんなに痩せるまで追い込んで一人にしてしまって…」

瑠衣は瑠奈の顔を見る。

『ねぇ、瑠衣…お互い様だね』

「そうね…」

また沈黙が続く。

「仲直り、してくれるわね?」

瑠衣が瑠奈の顔を掴み自分の方へ向かせる。

『うん…ごめんね、ごめんね…瑠衣…っ』

瑠奈は堪らず涙を流す。

「泣かないの…瑠奈、おいで」

瑠奈は瑠衣にしがみつき気の済むまで泣き続けた。

少ししてからおさまり瑠奈は瑠衣に向き直る。

『泣いてごめん…』

瑠奈は涙を拭くと立ち上がる。

「こっから近いのは高等部寮ね、瑠奈、アタシの部屋に来て」

『分かった…』

瑠奈は瑠衣の腕を掴むと瞬間移動した。
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