HUNTER×HUNTER
□episode3
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二次試験はなんだろうと瑠奈と神谷は話しながら扉が開くのを待つ。
すると扉が開いて中から細い女の人と大きい男の人が出てきた。
「なにするんだろう」
神谷は瑠奈に聞く。
「料理よ」
瑠奈は溜息をつくと最初の課題の豚を探しに行った。
「あんなに大きいのに見つからないもんね」
「おや 瑠奈じゃないか 」
「げ…」
瑠奈は顔を引きつらせる。
「大丈夫 僕今やる気ないから 」
ヒソカはご機嫌そうににこにこ笑っている。
「ねぇ、豚見てない?」
「この先にいるみたいだよ 」
ヒソカは茂みの奥を指差した。
「え?」
瑠奈が茂みを見ると同時に豚が瑠奈目掛けて突進してきた。
咄嗟の事なので小回りがきかず逃げられないと思った瑠奈は目を瞑った。
(痛くない…?)
はっと目を開けると神谷が瑠奈を抱えている。
「神谷!!」
「油断しすぎ、それにヒソカ、助けられるのに見てるとか感じ悪すぎ」
「神谷だってずっと僕をシカトしてたじゃないか 」
「ヒソカ気持ち悪いから」
神谷はしれっと言うと瑠奈を下ろした。
そして豚を倒しふぅっと一息ついた。
「神谷ありがとう」
瑠奈はにこっと笑う。
「瑠奈はあざといっていうか、雰囲気変わったよね、最初僕が見た時はそんな雰囲気じゃなかったのに やっぱり彼に調教されたからかな? 」
ヒソカはチラリと木陰をみる。
「え?見てたの?」
「だって1人だけオーラが違うから 」
ヒソカはくくくと笑う。
「トランプ投げ返して来たのも君だよね、瑠奈 」
「え!神谷を見てたんじゃないの?」
「しいて言えば2人とも見てた 」
「瑠奈、行こう、変態が移る」
「失礼しちゃうなぁ 」
くくくとヒソカは木陰に消えて行った。
「ヒソカって本当に変態なのね」
瑠奈は溜息をついた。
「変態だよ、あいつは」
神谷は溜息をつきながら豚を焼く。
豚を焼き終えた2人は試験官のブハラの元へ持って行き合格した。
「次はなんだろ」
神谷は瑠奈に聞く。
「んー、難しい、寿司」
「寿司かぁ…」
神谷はうーんと唸る。
「あっちの世界にも顔出してたんだし知ってるでしょ?」
「でも寿司って難しくない?」
「まあねぇ、前に行った寿司屋で聞いた話は10年修行しないと美味しい寿司は握れないらしいよ」
瑠奈は溜息をつく。
「まぁ、どうせ合格者なんて出ないんだからゆっくり一つ持って行けばいいと思うよ、とりあえずやる気だけ見せておかないと」
瑠奈はそういうと河原へ向かった。
「ここ…」
瑠奈はイルミにされた行為の事を思い出し一気に真っ赤になった。
すると、ギタラクルの姿になったイルミがいるのを発見して咄嗟に隠れた。
(やだ…なんでいるのよ…)
「逃げるなんて酷いじゃない」
後ろからイルミに話しかけられどきっとして振り返る。
「い、いい、い…」
顔を真っ赤にした瑠奈を見てイルミはくすくす笑う。
「なに、あのこと気にしてるの?」
「ななな、な、なな、なん…ッ!!」
「ああ、図星?本当分かりやすいね、お前」
「あ、貴方ねぇ!!レディにあんなことしておいて何にもなしなの?!」
瑠奈はイルミを指差す。
「?何を言ってほしいの?」
「な…!」
「イルミ、その辺にしておけ」
「神谷!」
瑠奈は神谷の後ろに隠れる。
「あはは、嫌われたみたいだね」
「イルミも本当に人が悪いね」
「ヒソカと一緒にされたらたまったもんじゃないね」
イルミは溜息をつく。
「むっつり」
神谷は瑠奈を連れて違う河原へ移動した。