HUNTER×HUNTER
□episode1
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瑠奈は前回の話を思い出しながら新巻を読み進める。
そしてついに最後のページを読み終わり次のページをめくってみる。
「ん…?なにこれ、えー、なになに、"おめでとうございます、貴方は神に選ばれました。この本の世界へ飛ばしてしんぜよう。"なにこれ、訳わかんない」
瑠奈は本を棚にしまうと着替えを始めた。
「今日はパパとママいないし、何処かに食べに行こうかな」
携帯とお財布を鞄の中に入れ外へ出た。
「あーあ、今日はなに食べようかなー、置いてあったのは2000円だし贅沢出来ないなー」
瑠奈はふあぁと欠伸をしながら歩く。
どん!
その拍子に誰かとぶつかり瑠奈は尻餅をついた。
「いったぁ〜…、あっ!ご、ごめんなさい!!大丈夫ですか!?私ぼーっとしてて…」
瑠奈が手を差し出すと青年はその手を取り微笑んだ。
「僕の方こそごめんなさい、僕もよそ見をしていて…、お互い様ですね」
青年はそう言うと瑠奈とは反対の方向へ歩いていった。
「手を取って微笑むなんて反則じゃない…」
瑠奈は俯いて頬を赤らめた。
青年が後ろで見ていることも知らずに。