HUNTER×HUNTER
□episode4
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シャワーからあがるとイルミの姿はなかった。
「なんだ、行っちゃったんだ…もう少し話したかったのに」
瑠奈は内心少しガッカリしたまま着替え始めた。
「今頃ゴンたちはネテロ会長とボール取りかな」
ガチャ
扉の開く音がして瑠奈の肩が震えた。
「おや、瑠奈じゃないか❤」
「…じゃあお先に」
と瑠奈が部屋から出ようとすると引き留められた。
「ちょっとくらい話したってバチは当たらないんじゃないのかい?♦」
ヒソカはニヤリと笑う。
「…何を話すのよ」
「イルミには優しいのにボクには優しくしてくれないのかい?♠」
「イルミは特別、ヒソカはまだよく分からないし」
瑠奈はヒソカに掴まれてる腕を振る。
「逃がさないよ♥」
「分かったから離してよ、力強いんだから気を付けてよね、痛いわよ」
「ごめんごめん♠」
ヒソカはそう言うと瑠奈の腕を離した。
「で、話って?」
「随分イルミと仲良くなったんだね、ちょっと妬けちゃうなぁボク♦」
ヒソカは壁に背中を預け床に腰掛けた。
「…向こうはそんな気ないと思うけど?」
瑠奈も反対の壁に背中を預け床に腰掛けた。
「キミって鈍感だよね♣」
ヒソカはクツクツと喉を鳴らして笑う。
「は?」
瑠奈はしかめっ面になる。
「イルミは随分キミにお熱なんだよ♦」
「…会って間もない私に?あり得ないでしょ」
瑠奈は溜め息をつく。
「ボクは分かるなぁ、イルミの気持ち♦キミは凄く良いものを持ってる」
ヒソカはそう言うと立ち上がる。
「どこ行くの?」
瑠奈は何故かヒソカを呼び止めていた。
「シャワー♠」
「…あっそ」
その答えに呆気に取られた瑠奈は動く気にもなれずヒソカがシャワーから出てくるのを待った。